うち渡す武田の原に鳴く鶴の
間なく時なし我が恋ふらくは
- 歌の意味
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見渡す竹田の原に鳴く鶴のように、絶え間もなく、いつということもない。私が恋しく思うのは。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 760
詞書「大伴坂上郎女の竹田の庄より女子の大嬢に贈る歌二首」
坂上郎女が竹田の庄から娘の坂上大嬢に贈った二首の最初の歌である。竹田の原で絶え間なく鳴く鶴を序として、娘を恋しく思う心はいつも絶え間がないと詠む。母が娘を思う情を、恋の歌の形で表している。
作者の大伴坂上郎女は、大伴安麻呂の娘で、大伴旅人の異母妹にあたる。万葉集に多くの歌を残し、女流歌人として重んじられている。
初句「うち渡す」は、見渡すの意である。
二句「武田の原に」は、大和国の竹田の原にの意である。
三句「鳴く鶴の」は、鳴く鶴のの意で、初句からここまでが四句を導く序詞となる。
四句「間なく時なし」は、絶え間なく、いつということもないの意で、ここで切れる四句切れである。
結句「我が恋ふらくは」は、私が恋しく思うのはの意で、本巻の第五百二十六首と同じ結句である。
たづ:鶴
- 作者
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大伴坂上郎女
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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いかならむ時にか妹を葎生の 汚なきやどに入りいませてむ
- 次の歌
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早川の瀬に居る鳥のよしをなみ 思ひてありし我が子はもあはれ