早川の瀬に居る鳥のよしをなみ
思ひてありし我が子はもあはれ
- 歌の意味
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流れの速い川の瀬にいる鳥が寄る辺もないように、頼るところもなく思い沈んでいた我が子よ、ああ。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 761
詞書は前の歌に続き「大伴坂上郎女の竹田の庄より女子の大嬢に贈る歌二首」
二首の二首目で、速い川の瀬にとどまる鳥が寄る辺もないように、頼る人もなく思い沈んでいた娘を思いやる歌である。母のもとを離れて心細くしている娘への、深い情愛が込められている。
作者の大伴坂上郎女は、大伴安麻呂の娘で、大伴旅人の異母妹にあたる。万葉集に多くの歌を残し、女流歌人として重んじられている。
初句「早川の」は、流れの速い川のの意である。
二句「瀬に居る鳥の」は、瀬にとどまる鳥のの意で、初句と合わせて三句を導く序詞となる。
三句「よしをなみ」は、寄る辺がないのでの意である。
四句「思ひてありし」は、思い沈んでいたの意である。
結句「我が子はもあはれ」は八音の字余りで、我が子よ、ああの意となる。
よし:手立て、寄る辺
- 作者
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大伴坂上郎女
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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うち渡す武田の原に鳴く鶴の 間なく時なし我が恋ふらくは
- 次の歌
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神さぶといなにはあらずはたやはた かくして後に寂しけむかも