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玉の緒を沫緒に搓りて結べらば
ありて後にも逢はざらめやも

歌の意味
玉を通す緒を沫緒に縒って結んでおいたならば、時が経った後にも、逢わないことがあろうか。
鑑賞
巻第四 相聞 763

詞書は前の歌に続き「紀女郎の大伴宿祢家持に贈る歌二首」
 玉を通す緒を沫緒に縒ってしっかり結んでおけば、年月が経っても必ず逢えるだろうと詠む歌である。前歌のためらいに続き、将来の再会への期待を込めている。
 作者の紀女郎は、紀鹿人の娘で、名を小鹿といい、安貴王の妻であった。

 初句「玉の緒を」は、玉を通す緒をの意である。
 二句「沫緒に搓りて」は、沫緒に縒っての意で、「沫緒」は糸の縒り方の一種とされるが、語義は明らかでない。
 三句「結べらば」は、結んでおいたならばの意である。
 四句「ありて後にも」は、時が経った後にもの意である。
 結句「逢はざらめやも」の「めやも」は反語で、逢わないことがあろうか、いや必ず逢うの意となる。

あわを:糸の縒り方の一種とされる
たまのを:玉を通す緒
作者
紀女郎
出典
万葉集
前の歌
神さぶといなにはあらずはたやはた かくして後に寂しけむかも
次の歌
百年に老舌出でてよよむとも 我れはいとはじ恋ひは増すとも