夢にだに見えむと我れはほどけども
相し思はねばうべ見えずあらむ
- 歌の意味
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せめて夢にでも見えようと、私は紐を解いて寝るけれど、あなたが私を思ってくれないので、なるほど見えないのだろう。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 772
詞書は前の歌に続き「大伴宿祢家持の久迩京より坂上大嬢に贈る歌五首」
せめて夢にでも見えるようにと紐を解いて寝るが、相手が自分を思ってくれないのだから見えないのも当然だと嘆く歌である。紐を解いて寝ると恋人が夢に現れるという俗信をふまえている。
作者の大伴家持は、大伴旅人の子で、万葉集の編纂に深くかかわったとされる歌人である。のちに中納言に至った。
初句「夢にだに」は、せめて夢にでもの意である。
二句「見えむと我れは」は、見えるだろうと私はの意である。
三句「ほどけども」は、紐を解くけれどもの意である。
四句「相し思はねば」は八音の字余りで、互いに思っていないのでの意である。
結句「うべ見えずあらむ」は八音の字余りで、なるほど見えないのだろうの意となる。
ほどく:紐などを解く
- 作者
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大伴家持
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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偽りも似つきてぞするうつしくも まこと我妹子我れに恋ひめや
- 次の歌
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言とはぬ木すらあじさゐ諸弟らが 練りのむらとにあざむかえけり