板葺の黒木の屋根は山近し
明日の日取りて持ちて参ゐ来む
- 歌の意味
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板葺きの黒木の屋根の材料は、山が近いので、明日にでも取って持って参りましょう。
- 鑑賞
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巻第四 相聞 779
詞書は前の歌に続き「大伴宿祢家持のさらに紀女郎に贈る歌五首」
紀女郎の家の屋根を葺く黒木の材料なら、山が近いのだから明日にでも取って持って行こうと申し出る歌である。家の修理を手伝うという口実で訪問をほのめかす、戯れの歌である。
作者の大伴家持は、大伴旅人の子で、万葉集の編纂に深くかかわったとされる歌人である。のちに中納言に至った。
初句「板葺の」は、板で葺いたの意である。
二句「黒木の屋根は」の「黒木」は皮のついたままの木で、それで作った屋根はの意となる。
三句「山近し」は、山が近いの意で、ここで切れる三句切れである。
四句「明日の日取りて」は、明日にでも取っての意である。
結句「持ちて参ゐ来む」は、持って参ろうの意で、「む」は意志を表す。
くろき:皮をはがないままの木材
- 作者
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大伴家持
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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うつたへに籬の姿見まく欲り 行かむと言へや君を見にこそ
- 次の歌
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黒木取り草も刈りつつ仕へめど いそしきわけとほめむともあらず