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夢のごと思ほゆるかもはしきやし
君が使の数多く通へば

歌の意味
夢のように思われることだ。いとしいあなたからの使いがたびたび通って来るので。
鑑賞
巻第四 相聞 787

詞書は前の歌に続き「大伴宿祢家持の藤原朝臣久須麻呂に報へ贈る歌三首」
 久須麻呂からの使いがたびたび来るのを、夢のようにうれしく思うと詠む歌である。求婚の熱意に対する喜びを、やわらかな言葉で表している。
 作者の大伴家持は、大伴旅人の子で、万葉集の編纂に深くかかわったとされる歌人である。のちに中納言に至った。

 初句「夢のごと」は、夢のようにの意である。
 二句「思ほゆるかも」は、思われることだの意で、ここで切れる二句切れである。
 三句「はしきやし」は、ああいとしいの意の感動の語である。
 四句「君が使の」は、あなたの使いがの意である。
 結句「数多く通へば」は、たびたび通って来るのでの意で、倒置によって理由を示している。

つかひ:使者
作者
大伴家持
出典
万葉集
前の歌
春の雨はいやしき降るに梅の花 いまだ咲かなくいと若みかも
次の歌
うら若み花咲きかたき梅を植ゑて 人の言繁み思ひぞ我がする