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うら若み花咲きかたき梅を植ゑて
人の言繁み思ひぞ我がする

歌の意味
まだ若くて花の咲きにくい梅を植えて、人の噂がうるさいので、私は思い悩んでいる。
鑑賞
巻第四 相聞 788

詞書は前の歌に続き「大伴宿祢家持の藤原朝臣久須麻呂に報へ贈る歌三首」
 三首の最後の歌で、若くてまだ花の咲きにくい梅を植えたものの、人の噂がうるさいので思い悩むと詠む。梅の若木は幼い娘をたとえたものとみられ、縁談をめぐる親の心配を表している。
 作者の大伴家持は、大伴旅人の子で、万葉集の編纂に深くかかわったとされる歌人である。のちに中納言に至った。

 初句「うら若み」は、まだ若いのでの意である。
 二句「花咲きかたき」は、花の咲きにくいの意で、娘がまだ幼いことをたとえる。
 三句「梅を植ゑて」は六音の字余りで、梅を植えての意である。
 四句「人の言繁み」は八音の字余りで、人の噂がうるさいのでの意である。
 結句「思ひぞ我がする」は、私は思い悩んでいるの意で、「ぞ」を受けて連体形「する」で結ぶ。

うう:植える
作者
大伴家持
出典
万葉集
前の歌
夢のごと思ほゆるかもはしきやし 君が使の数多く通へば
次の歌
心ぐく思ほゆるかも春霞 たなびく時に言の通へば