三諸つく三輪山見れば隠口の
泊瀬の桧原思ほゆるかも
- 歌の意味
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神を祭る三輪山を見ると、泊瀬の檜原が自然と思い出されることよ。
- 鑑賞
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巻第七 雑歌 1095
詞書は前の歌に続き「山を詠む」
三輪山を眺めていると、その奥に続く泊瀬の檜原が心に浮かんでくると詠む一首である。神の山から隣り合う聖地へと思いが及び、大和の山々の神聖な景観を讃える趣がある。
山を詠む歌群の中で、本巻の第千九十二首の「巻向の桧原」に対応して「泊瀬の桧原」を詠み、三輪山を中心に北の巻向、東の泊瀬へと視野を広げる配列となっている。作者は未詳である。
初句「三諸つく」は、神を祭る所を設ける意で、「三輪山」にかかる枕詞とされる。
二句「三輪山見れば」は、三輪山を見ると、の意。已然形に「ば」を付けた確定条件である。
三句「隠口の」は、山々に囲まれてこもった地の意で、「泊瀬」にかかる枕詞である。
四句「泊瀬の桧原」は、泊瀬の地の檜林をいう。第千九十二首の「桧原の山」と同じく、檜原を名所として詠んでいる。
結句「思ほゆるかも」は、自然と思われることよ、の意。「思ほゆ」は自発で、心に自然に浮かんでくる感じを表す。
みもろ:神が降臨して宿る所
こもりく:山に囲まれた地。「泊瀬」にかかる枕詞となる
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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我が衣色取り染めむ味酒 三室の山は黄葉しにけり
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いにしへのことは知らぬを我れ見ても 久しくなりぬ天の香具山