はねかづら今する妹をうら若み
いざ率川の音のさやけさ
- 歌の意味
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はねかづらを今つけたばかりの少女が初々しいので、さあと誘う、その率川の瀬音の清らかさよ。
- 鑑賞
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巻第七 雑歌 1112
詞書は前の歌に続き「河を詠む」
上三句は、成年のしるしのはねかづらをつけたばかりの初々しい少女を「いざ」と誘う意で、地名「率川」を導く序詞となっている。率川の瀬音の清らかさを讃える歌に、恋の誘いの華やぎが添えられている。
率川は春日山のあたりから流れ出て、平城京の中を流れる川である。結句「音のさやけさ」は本巻の第千百二首と同じである。作者は未詳である。
初句「はねかづら」は、少女が成年のしるしとして髪に飾ったとされる飾りである。
二句「今する妹を」は、今それをつけている少女を、の意である。
三句「うら若み」は、初々しく若いので、の意のミ語法。初句からここまでが、少女を誘う「いざ」を導く序詞となる。
四句「いざ率川の」は、誘いの語「いざ」と地名「率川」とを掛けている。
結句「音のさやけさ」は、名詞で結ぶ体言止めで、瀬音の清らかさへの詠嘆を表す。第千百二首と同じ結句である。
はねかづら:少女が成年のしるしとして髪につけたとされる飾り
いさかは:地名「率川」に、誘いの語「いざ」を掛ける
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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いにしへもかく聞きつつか偲ひけむ この布留川の清き瀬の音を
- 次の歌
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この小川霧ぞ結べるたぎちゆく 走井の上に言挙げせねども