ぬばたまの我が黒髪に降りなづむ
天の露霜取れば消につつ
- 歌の意味
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私の黒髪に降りかかってとどまっている天の露霜は、手に取ると次々に消えてしまう。
- 鑑賞
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巻第七 雑歌 1116
詞書「露を詠む」
黒髪に降りてとどまる露霜を手に取ろうとすると、そのたびに消えてしまうはかなさを詠む一首である。黒髪と白い露霜との色の対比が鮮やかで、美しくもはかないものへの思いが込められている。
詞書「露を詠む」のもとの一首である。作者は未詳である。
初句「ぬばたまの」は、「黒」にかかる枕詞である。
二句「我が黒髪に」は、私の黒髪に、の意。枕詞と重なって髪の黒さを強調する。
三句「降りなづむ」の「なづむ」は、とどこおる、ためらう意で、降りかかってとどまっている、の意となる。
四句「天の露霜」は、天から降りた露と霜をいい、露が冷えて霜のようになったものともいう。黒髪の黒と露霜の白とが対比される。
結句「取れば消につつ」は、手に取ると消えてしまう、の意。「つつ」は反復を表し、取るたびに消えるはかなさを余韻をもって示す。
なづむ:とどこおる、進みかねる
つゆしも:露と霜。また露が凍って霜のようになったもの
- 出典
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万葉集
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妹が紐結八河内をいにしへの みな人見きとここを誰れ知る
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島廻すと磯に見し花風吹きて 波は寄すとも採らずはやまじ