み吉野の青根が岳の蘿むしろ
誰れか織りけむ経緯なしに
- 歌の意味
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吉野の青根が岳の苔の敷物は、いったい誰が織ったのだろうか。縦糸も横糸もないのに。
- 鑑賞
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巻第七 雑歌 1120
詞書「蘿を詠む」
吉野の青根が岳一面に広がる苔を敷物に見立て、縦糸も横糸もなしに誰が織ったのかと驚く一首である。自然の造化を人の手わざに見立てた、機知に富む讃美の歌である。
詞書「蘿を詠む」のもとの歌である。青根が岳は吉野の金峰山の一峰とされる。作者は未詳である。
初句「み吉野の」は、美称の「み」を冠した吉野の、の意である。
二句「青根が岳の」は、吉野の山の名である。
三句「蘿むしろ」は、苔が一面に生えている様を敷物に見立てた語である。
四句「誰れか織りけむ」は、誰が織ったのだろうか、の意。係助詞「か」を受けて連体形「けむ」で結ぶ四句切れである。
結句「経緯なしに」は、縦糸も横糸もなしに、の意。倒置で添えて織物の見立てを完成させるとともに、驚きを強めている。
こけむしろ:苔が一面に生えているのを敷物に見立てた語
たてぬき:織物の縦糸と横糸
- 出典
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万葉集
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