山の際に渡るあきさの行きて居む
その川の瀬に波立つなゆめ
- 歌の意味
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山の間を渡ってゆく秋沙鴨が、行って降り立つであろうその川の瀬に、波よ決して立ってくれるな。
- 鑑賞
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巻第七 雑歌 1122
詞書「鳥を詠む」
山あいを渡ってゆく秋沙鴨を見送りながら、その鳥が降りて休むであろう川の瀬に波が立たないでほしいと願う一首である。飛んでゆく鳥の身を思いやるやさしい心が表れている。
詞書「鳥を詠む」のもとの最初の歌である。旅立つ人の身の上を鳥に託して案じた歌と見る説もある。作者は未詳である。
初句「山の際に」は、山と山との間に、の意である。
二句「渡るあきさの」の「あきさ」は、秋に渡ってくる鴨の一種、秋沙鴨をいう。
三句「行きて居む」は、行って降り立つであろう、の意で、「む」は推量を表す。
四句「その川の瀬に」は、秋沙の降り立つ先の川の瀬に、の意である。
結句「波立つなゆめ」の「な」は禁止、「ゆめ」は決して、の意で、禁止を強めている。
あきさ:秋に渡来するカモの一種、アイサ
- 出典
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万葉集
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妹らがり我が通ひ道の小竹すすき 我れし通はば靡け小竹原
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