佐保川の清き川原に鳴く千鳥
かはづと二つ忘れかねつも
- 歌の意味
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佐保川の清らかな川原で鳴く千鳥は、河鹿とともに、二つながら忘れることができない。
- 鑑賞
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巻第七 雑歌 1123
詞書は前の歌に続き「鳥を詠む」
佐保川の清らかな川原で鳴く千鳥の声と河鹿の声とを、二つながら忘れられないと詠む一首である。清流に響く二つの鳴き声によって、佐保川の風情への深い愛着が表されている。
鳥を詠む歌群の中で、次歌も佐保川の千鳥を詠み、二首が一組となっている。「清き川原」の句は本巻の第千百六首にも見え、そこでは河鹿の鳴く川原が詠まれている。作者は未詳である。
初句「佐保川の」は、平城京の北東を流れる川である。
二句「清き川原に」は、第千百六首の二句と同じ句で、清流の川原を示す。
三句「鳴く千鳥」は、川原で鳴く千鳥をいう。次歌の二句にも千鳥が詠まれる。
四句「かはづと二つ」は、河鹿と二つながら、の意で、千鳥と河鹿の二つの鳴き声を並べる。
結句「忘れかねつも」は、忘れることができない、の意。「かね」は〜できない意、「つ」は完了、「も」は詠嘆を表す。
ちどり:水辺に棲むチドリ科の鳥
かはづ:カジカガエル
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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山の際に渡るあきさの行きて居む その川の瀬に波立つなゆめ
- 次の歌
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佐保川に騒ける千鳥さ夜更けて 汝が声聞けば寐ねかてなくに