皆人の恋ふるみ吉野今日見れば
うべも恋ひけり山川清み
- 歌の意味
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誰もが恋い慕う吉野を今日見ると、なるほど皆が恋い慕ったのももっともだ。山も川も清らかなので。
- 鑑賞
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巻第七 雑歌 1131
詞書は前の歌に続き「芳野にて作る」
誰もが憧れる吉野を実際に訪れ、人々が恋い慕うのももっともだと納得した一首である。山も川も清らかな吉野の景が、率直な讃嘆によって讃えられている。
芳野にて作る歌の一首で、本巻の第千百三首から第千百六首までの、吉野川を見た感動を詠む歌とも通じる。作者は未詳である。
初句「皆人の」は、世のすべての人が、の意である。
二句「恋ふるみ吉野」は、恋い慕う吉野、の意である。
三句「今日見れば」は、今日実際に見ると、の意。本巻の第千百三首などの「今日見つるかも」と同様、実見の感動を示している。
四句「うべも恋ひけり」の「うべ」は、なるほど、もっともだ、の意。人々が恋い慕ったのも道理だと納得する四句切れである。
結句「山川清み」は、山も川も清らかなので、の意のミ語法で、倒置によって理由を示す。
みよしの:吉野の美称
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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神さぶる岩根こごしきみ吉野の 水分山を見れば悲しも
- 次の歌
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夢のわだ言にしありけりうつつにも 見て来るものを思ひし思へば