宇治川に生ふる菅藻を川早み
採らず来にけりつとにせましを
- 歌の意味
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宇治川に生えている菅藻を、川の流れが速いので採らずに来てしまった。家への土産にすればよかったのに。
- 鑑賞
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巻第七 雑歌 1136
詞書は前の歌に続き「山背にて作る」
宇治川に生える菅藻を、流れが速くて採れずに来てしまったことを悔やみ、家への土産にすればよかったと詠む一首である。旅先の珍しいものを家人に持ち帰りたいという思いが素直に表れている。
山背にて作る歌の一首で、前歌に続いて宇治川の急流を詠んでいる。作者は未詳である。
初句「宇治川に」は、前歌と同じ宇治川をいう。
二句「生ふる菅藻を」は、生えている菅藻を、の意。菅藻は水中に生える藻の一種である。
三句「川早み」は、川の流れが速いので、の意のミ語法。前歌の「淀瀬なからし」と同じく急流を示している。
四句「採らず来にけり」は、採らずに来てしまった、の意。「けり」は気づきの詠嘆で、四句切れとなる。
結句「つとにせましを」は、土産にすればよかったのに、の意。「まし」は反実仮想、「を」は詠嘆を表す。
すがも:水中に生える藻の一種
つと:土産
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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宇治川は淀瀬なからし網代人 舟呼ばふ声をちこち聞こゆ
- 次の歌
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宇治人の譬への網代我れならば 今は寄らまし木屑来ずとも