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住吉の岸に家もが沖に辺に
寄する白波見つつ偲はむ

歌の意味
住吉の岸に家があればよいのに。沖にも岸辺にも打ち寄せる白波を、眺めながら賞美しよう。
鑑賞
巻第七 雑歌 1150

詞書は前の歌に続き「摂津にて作る」
 住吉の岸に家があったら、沖にも岸辺にも寄せる白波を眺めて楽しもうと願う一首である。住吉の海の美しさへの讃美が、そこに住みたいという願望として表されている。
 摂津にて作る歌の一首で、住吉を詠む歌が続く中に置かれている。作者は未詳である。

 初句「住吉の」は、摂津の住吉をいう。
 二句「岸に家もが」の「もが」は願望の終助詞で、岸に家があればよいのに、の意。二句切れとなる。
 三句「沖に辺に」は、沖にも岸辺にも、の意である。
 四句「寄する白波」は、打ち寄せる白波、の意である。
 結句「見つつ偲はむ」は、眺めながら賞美しよう、の意。本巻の第千百六首と同じ結句である。

しのふ:賞美する、思い慕う
へ:岸辺、海辺
出典
万葉集
前の歌
住吉に行くといふ道に昨日見し 恋忘れ貝言にしありけり
次の歌
大伴の御津の浜辺をうちさらし 寄せ来る波のゆくへ知らずも