大海にあらしな吹きそしなが鳥
猪名の港に舟泊つるまで
- 歌の意味
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大海に嵐よ吹かないでくれ。猪名の港に舟が着いて泊まるまでは。
- 鑑賞
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巻第七 雑歌 1189
詞書は前の歌に続き「羈旅にて作る」
舟が猪名の港に着くまで、大海に嵐が吹かないでほしいと願う一首である。航海の無事を祈る切実な願いが、嵐への禁止という形で表されている。
羈旅にて作る歌の一首で、猪名の港は摂津の猪名川河口の港とされ、本巻の第千百四十首に詠まれた猪名野の近くである。作者は未詳である。
初句「大海に」は、広い海に、の意である。
二句「あらしな吹きそ」は、「な〜そ」の禁止で、嵐よ吹いてくれるな、の意。二句切れとなる。
三句「しなが鳥」は、「猪名」にかかる枕詞で、第千百四十首の初句と同じである。
四句「猪名の港に」は、摂津の猪名川の河口の港に、の意である。
結句「舟泊つるまで」は、舟が停泊するまで、の意。倒置によって禁止の期限を示している。
あらし:激しく吹く風
はつ:舟が港に着いて停泊する
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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山越えて遠津の浜の岩つつじ 我が来るまでにふふみてあり待て
- 次の歌
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舟泊ててかし振り立てて廬りせむ 名児江の浜辺過ぎかてぬかも