- 歌の意味
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背の山にまっすぐに向かい合っている妹の山は、背の山の求めを許したからだろうか、打橋を渡している。
- 鑑賞
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巻第七 雑歌 1193
詞書は前の歌に続き「羈旅にて作る」
紀ノ川をはさんで向かい合う背の山と妹の山を夫婦に見立て、妹の山が背の山の求めを許したからだろうか、両者の間に打橋が渡してあると詠む一首である。景物を恋人どうしに見立てた、機知に富むほほえましい歌である。
羈旅にて作る歌の一首で、紀伊の妹背山を詠む。本巻の第千九十八首で「紀道にこそ妹山ありといへ」と詠まれた山であり、第千二百八首から第千二百十首にも妹背山が詠まれる。作者は未詳である。
初句「背の山に」は、紀ノ川北岸の背の山に、の意である。
二句「直に向へる」は、まっすぐに向かい合っている、の意である。
三句「妹の山」は、紀ノ川南岸の妹の山をいい、背の山と夫婦に見立てる。三句切れとなる。
四句「事許せやも」は、求めを許したからだろうか、の意。已然形に「やも」を付けた疑問の形である。
結句「打橋渡す」は、打橋を渡している、の意。打橋は板を架けただけの簡単な橋で、二人の仲を結ぶものとして描かれている。
うちはし:板などを架け渡しただけの簡単な橋
- 出典
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万葉集
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