荒磯ゆもまして思へや玉の浦
離れ小島の夢にし見ゆる
- 歌の意味
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ほかの荒磯よりもいっそう心にかけて思うからだろうか、玉の浦の離れ小島が夢に見える。
- 鑑賞
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巻第七 雑歌 1202
詞書は前の歌に続き「羈旅にて作る」
玉の浦の離れ小島が夢に見えるのは、ほかの荒磯よりもいっそう深く心にかけているからだろうかと詠む一首である。夢に見えることを思いの深さのしるしとする考えを背景に、美しい景への愛着を表している。
古集に出る歌とされる。玉の浦は紀伊の地名とされる。作者は未詳である。
初句「荒磯ゆも」の「ゆ」は比較の基準を表し、荒磯よりも、の意となる。
二句「まして思へや」は、いっそう思うからだろうか、の意。已然形に「や」を付けた疑問で、結句の連体形「見ゆる」と呼応する。
三句「玉の浦」は、紀伊の地名とされる。
四句「離れ小島の」は、陸から離れた小島が、の意である。
結句「夢にし見ゆる」は、夢に見える、の意。「し」は強意で、二句の「や」を受けて連体形で結ぶ。
いめ:夢
はなれこじま:陸から離れてある小島
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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大海の水底響み立つ波の 寄らむと思へる磯のさやけさ
- 次の歌
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磯の上に爪木折り焚き汝がためと 我が潜き来し沖つ白玉