- 歌の意味
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若の浦に白波が立ち、沖から吹く風の寒い夕べには、故郷の大和が思い出される。
- 鑑賞
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巻第七 雑歌 1219
詞書は前の歌に続き「羈旅にて作る」
若の浦に白波が立ち、沖からの風が寒く吹きつける夕べに、故郷の大和を思う一首である。寒々とした海辺の夕景が、旅愁と望郷の念を深めている。
藤原卿の作とされる七首の一首で、紀伊の旅の歌である。結句「大和し思ほゆ」は本巻の第千百七十五首と同じで、旅先で故郷を思う結びとなっている。
作者の藤原卿は、藤原氏の公卿を指す敬称である。藤原房前とも藤原麻呂ともいわれ、誰を指すかについて定説を見ない。
初句「若の浦に」は、紀伊の和歌の浦に、の意で、字余りの句である。
二句「白波立ちて」は、白波が立って、の意である。
三句「沖つ風」は、沖から吹く風をいう。
四句「寒き夕は」は、寒い夕べは、の意。本巻の第千百六十一首の四句「寒き夕に」と通じる。
結句「大和し思ほゆ」は、大和が自然と思い出される、の意。第千百七十五首と同じ結句である。
おきつかぜ:沖から吹く風
- 作者
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藤原卿
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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黒牛の海紅にほふももしきの 大宮人しあさりすらしも
- 次の歌
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妹がため玉を拾ふと紀伊の国の 由良の岬にこの日暮らしつ