三輪の崎荒磯も見えず波立ちぬ
いづくゆ行かむ避き道はなしに
- 歌の意味
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三輪の崎は、荒磯も見えないほどに波が立った。どこを通って行こうか。避けて通る道はないのに。
- 鑑賞
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巻第七 雑歌 1226
詞書は前の歌に続き「羈旅にて作る」
三輪の崎で荒磯も見えなくなるほど波が高くなり、ほかに避けて通る道もないのにどこを行けばよいのかと途方に暮れる一首である。荒れる海を前にした旅の困難が表されている。
古集に出る歌とされる。三輪の崎は紀伊の新宮市の三輪崎とされる。万葉集には長忌寸奥麻呂の、三輪の崎を詠んだ旅の歌(巻第三の第二百六十五首)も見える。作者は未詳である。
初句「三輪の崎」は、紀伊の地名である。
二句「荒磯も見えず」は、荒磯も見えないほどに、の意である。
三句「波立ちぬ」は、波が立った、の意。「ぬ」は完了で、三句切れとなる。
四句「いづくゆ行かむ」は、どこを通って行こうか、の意。「ゆ」は経由を表し、四句切れとなる。
結句「避き道はなしに」は、避けて通る道はないのに、の意である。
よきぢ:避けて通る道、回り道
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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さ夜更けて夜中の方におほほしく 呼びし舟人泊てにけむかも
- 次の歌
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磯に立ち沖辺を見れば藻刈り舟 海人漕ぎ出らし鴨翔る見ゆ