- 歌の意味
- 風の強い三穂の浦辺を漕ぐ舟の舟人たちが騒いでいる。波が立つらしい。
- 鑑賞
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巻第七 雑歌 1228
詞書は前の歌に続き「羈旅にて作る」
三穂の浦を漕ぐ舟の舟人たちが騒いでいるのを聞いて、波が立ち始めたらしいと推し量る一首である。舟人の声から海の変化を察する、緊張感のある叙景歌である。
古集に出る歌とされる。三穂の浦は紀伊の美浜町三尾のあたりとされ、「風早の」は風の強い地の意とも地名ともいわれる。作者は未詳である。
初句「風早の」は、風の激しく吹く、の意とも、地名ともされる。
二句「三穂の浦廻を」は、紀伊の三穂の入り江を、の意である。
三句「漕ぐ舟の」は、漕いでいる舟の、の意である。
四句「舟人騒く」は、舟人たちが騒いでいる、の意で、四句切れとなる。
結句「波立つらしも」は、波が立つらしい、の意。「らし」は推定で、四句の騒ぎを根拠とする。
ふなびと:舟に乗る人、船頭
うらみ:入り江の周り、浦辺
- 出典
- 万葉集
- 前の歌
- 磯に立ち沖辺を見れば藻刈り舟 海人漕ぎ出らし鴨翔る見ゆ
- 次の歌
- 我が舟は明石の水門に漕ぎ泊てむ 沖へな離りさ夜更けにけり