娘子らが織る機の上を真櫛もち
掻上げ栲島波の間ゆ見ゆ
- 歌の意味
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娘たちが織る機の上の糸を櫛で掻き上げるという、その名の栲島が、波の間から見える。
- 鑑賞
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巻第七 雑歌 1233
詞書は前の歌に続き「羈旅にて作る」
初句から四句の「掻上げ」までは、娘たちが機織りで糸を櫛で掻き上げる意で「栲島」を導く序詞となっており、波の間から栲島が見えることを詠む一首である。娘たちの機織りの姿を思わせる優美な序詞によって、島の景が引き立てられている。
古集に出る歌とされる。栲島は出雲の島とされる。結句「波の間ゆ見ゆ」は本巻の第千百九十四首と同じである。作者は未詳である。
初句「娘子らが」は、娘たちが、の意である。
二句「織る機の上を」は、織る機の上の糸を、の意で、字余りの句である。
三句「真櫛もち」は、櫛を使って、の意である。
四句「掻上げ栲島」は、糸を掻き上げる意の「掻上げ」から「栲島」へと続ける。初句からここまでが序詞となる。
結句「波の間ゆ見ゆ」は、波の間から見える、の意で、第千百九十四首と同じ結句である。
まくし:櫛の美称
かかぐ:掻き上げる
たくしま:出雲の島の名とされる
- 出典
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万葉集
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大海の波は畏ししかれども 神を斎ひて舟出せばいかに
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潮早み磯廻に居れば潜きする 海人とや見らむ旅行く我れを