大海の磯もと揺り立つ波の
寄せむと思へる浜の清けく
- 歌の意味
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大海の磯の根もとを揺り動かして立つ波が、寄せようと思っている浜の、なんと清らかなことよ。
- 鑑賞
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巻第七 雑歌 1239
詞書は前の歌に続き「羈旅にて作る」
大海の磯の根もとを揺り動かすほどに立つ波が、寄せて行こうと目指す浜の清らかさを讃える一首である。力強い波と清らかな浜との対比によって、浜の美しさが印象づけられている。
本巻の第千二百一首「大海の水底響み立つ波の寄らむと思へる磯のさやけさ」ときわめてよく似た歌で、同じ型の歌の異伝とも見られる。古集に出る歌とされる。作者は未詳である。
初句「大海の」は、第千二百一首と同じ初句である。
二句「磯もと揺り」は、磯の根もとを揺り動かして、の意で、第千二百一首の二句「水底響み」と対応する。
三句「立つ波の」は、立つ波が、の意で、第千二百一首と同じ句である。
四句「寄せむと思へる」は、寄せようと思っている、の意で、波を人に見立てている。
結句「浜の清けく」は、浜の清らかなことよ、の意。「清けく」はク語法で詠嘆的に結ぶ。第千二百一首の結句「磯のさやけさ」と対応する。
ゆする:揺り動かす
- 出典
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