佐伯山卯の花持ちし愛しきが
手をし取りてば花は散るとも
- 歌の意味
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佐伯山の卯の花を手に持っていたいとしい娘の、その手を取ることができたなら、花は散ってもかまわない。
- 鑑賞
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巻第七 雑歌 1259
詞書は前の歌に続き「時に臨む」
佐伯山で卯の花を手にしていたいとしい娘の、その手を取ることができたなら、花が散ってしまってもかまわないと詠む一首である。花よりも娘その人への思いがまさる、ひたむきな恋心が表れている。
時に臨む歌の一首である。佐伯山の所在については諸説がある。古歌集に出る歌である。作者は未詳である。
初句「佐伯山」は、山の名で、所在は明らかでない。
二句「卯の花持ちし」は、卯の花を手に持っていた、の意である。
三句「愛しきが」は、いとしい人の、の意である。
四句「手をし取りてば」は、その手を取ったならば、の意。「し」は強めの助詞である。
結句「花は散るとも」は、花は散ってもかまわない、の意。二句の「卯の花」を受け、花よりも人を思う心を示している。
うのはな:ウツギの花。初夏に白い花を咲かせる
- 出典
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万葉集
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黙あらじと言のなぐさに言ふことを 聞き知れらくは悪しくはありけり
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時ならぬ斑の衣着欲しきか 島の榛原時にあらねども