風吹きて海は荒るとも明日と言はば
久しくあるべし君がまにまに
- 歌の意味
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風が吹いて海が荒れても、明日にしようと言うならば、長く待つことになるだろう。あなたの思うとおりに。
- 鑑賞
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巻第七 譬喩歌 1309
詞書は前の歌に続き「海に寄す」
風が吹いて海が荒れていても、明日にしようと言えば長く待つことになるだろうから、あなたの思うとおりにしようと詠む一首である。海の荒れに恋の妨げを譬え、障害があっても先延ばしにすれば長く逢えなくなるので、相手の心に任せようとする気持ちを表したものと見られる。
海に寄せる一連の二首目で、前歌の第千三百八首とともに荒れる海を詠んでいる。左注により柿本人麻呂歌集所出の歌である。
初句「風吹きて」は、風が吹いて、の意である。
二句「海は荒るとも」は、海が荒れても、の意で、恋の妨げを譬えている。
三句「明日と言はば」は、明日にしようと言うならば、の意で、字余りの句である。
四句「久しくあるべし」は、長く待つことになるだろう、の意で、字余りの句。四句切れとなる。
結句「君がまにまに」は、あなたの思うとおりに、の意で、相手の心に任せる気持ちを表している。
まにまに:他の意向に従うこと、成り行きのまま
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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大海をさもらふ港事しあらば いづへゆ君は我を率しのがむ
- 次の歌
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雲隠る小島の神の畏けば 目こそ隔てれ心隔てや