- 歌の意味
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橡染めの衣は気安くて面倒がないと人が皆言ったときから、着てみたいと思われてならない。
- 鑑賞
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巻第七 譬喩歌 1311
詞書「衣に寄す」
橡染めの衣は面倒がないと皆が言ったときから、着てみたくなったと詠む一首である。身分の低い者が着る橡染めの衣に、身分の低い気安い女性を譬え、人の評判を聞いて心ひかれるようになったことを表したものと見られる。
人麻呂歌集の十五首に続く、詞書「衣に寄す」のもとの最初の歌で、ここから五首が衣に寄せる歌である。本巻の第千二百九十六首からの人麻呂歌集の衣に寄せる歌と同じ題で、同じ趣向を繰り返している。「橡の」「着欲し」は本巻の第千三百十四首と共通する。作者は未詳である。
初句「橡の」は、橡染めの、の意。本巻の第千三百十四首と同じ初句である。
二句「衣は人皆」は、衣は人が皆、の意である。
三句「事なしと」は、面倒がなく無難だと、の意である。
四句「言ひし時より」は、言ったときから、の意である。
結句「着欲しく思ほゆ」は、着てみたいと思われる、の意で、第千三百十四首の四句「着欲しき」と対応する。
つるはみ:クヌギの実。その煮汁で染めた衣は身分の低い者が着た
- 出典
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万葉集
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雲隠る小島の神の畏けば 目こそ隔てれ心隔てや
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おほろかに我れし思はば下に着て なれにし衣を取りて着めやも