- 歌の意味
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水底に沈んでいる白玉よ、ほかの誰のために心を尽くして私が思っているというのでもないのに。
- 鑑賞
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巻第七 譬喩歌 1320
詞書は前の歌に続き「玉に寄す」
水底に沈む白玉に呼びかけ、ほかの誰のためでもなく、お前のためにこそ心を尽くして思っているのだと訴える一首である。白玉を恋しい女性に譬え、自分の思いがその人ひとりに向けられていることを伝えようとしている。
玉に寄せる歌の四首目である。初句二句は第千三百十七首の「海の底沈く白玉」と同じ趣の句で、前歌の三句「沈く玉」とも共通する。作者は未詳である。
初句「水底に」は、水の底に、の意である。
二句「沈く白玉」は、沈んでいる白玉よ、の意で、呼びかけとなる。第千三百十七首の二句と同じ句である。
三句「誰が故に」は、ほかの誰のために、の意で、結句と呼応する。
四句「心尽して」は、心を尽くして、の意である。
結句「我が思はなくに」は、私が思っているのではないのに、の意。三句と合わせて、ほかの誰のためでもなく、あなたのためにこそ思っている、の意となる。
みなそこ:水の底
しづく:水の底に沈んでいる
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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大海の水底照らし沈く玉 斎ひて採らむ風な吹きそね
- 次の歌
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世間は常かくのみか結びてし 白玉の緒の絶ゆらく思へば