- 歌の意味
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葛城の高間の萱の野を早くから知って、標を刺しておけばよかったのに。今となっては悔しい。
- 鑑賞
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巻第七 譬喩歌 1337
詞書は前の歌に続き「草に寄す」
葛城の高間の萱の野を早く知って、標を立てておけばよかったのに、今は悔しいと詠む一首である。萱の野を恋しい女性に、標を刺すことを自分のものと定めることに譬え、先に他の男のものとなってしまった女性への悔いを表している。
草に寄せる歌の一首である。標を立てて自分のものとする趣向は、本巻の第千三百四十二首、第千三百四十七首、第千三百四十八首にも見え、この一連の中で繰り返されている。作者は未詳である。
初句「葛城の」は、大和と河内の境にある葛城の地をいう。
二句「高間の草野」は、葛城山の中腹にある高間の萱の野をいう。
三句「早知りて」は、早くから知って、の意である。
四句「標刺さましを」は、標を刺しておけばよかったのに、の意。「ましを」は反実仮想で、四句切れとなる。本巻の第千三百四十二首の結句「標結はましを」と同じ形である。
結句「今ぞ悔しき」は、今となっては悔しい、の意。係助詞「ぞ」を受けて連体形「悔しき」で結ぶ係り結びである。
かや:屋根を葺くのに用いるススキやチガヤなどの草
しめ:領有を示すために立てたり張ったりする目印
- 出典
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万葉集
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冬こもり春の大野を焼く人は 焼き足らねかも我が心焼く
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我がやどに生ふるつちはり心ゆも 思はぬ人の衣に摺らゆな