をみなへし佐紀沢の辺の真葛原
いつかも繰りて我が衣に着む
- 歌の意味
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佐紀沢のほとりの葛の原よ、いつになったらその蔓を手繰って、私の衣として着られるのだろう。
- 鑑賞
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巻第七 譬喩歌 1346
詞書は前の歌に続き「草に寄す」
佐紀沢のほとりの葛の蔓を、いつになったら手繰り寄せて自分の衣として着られるのかと詠む一首である。葛の原を恋しい女性に、蔓を繰って衣に着ることを妻とすることに譬え、その人と結ばれる日を待ち望む心を表している。
草に寄せる歌の一首である。佐紀は平城京の北の地である。衣に着ることを結ばれることに譬える趣向は、本巻の第千三百四十四首の「衣にかき付け着せむ子もがも」とも通じる。作者は未詳である。
初句「をみなへし」は、花が咲く意から、「佐紀」にかかる枕詞である。
二句「佐紀沢の辺の」は、平城京の北の佐紀の沢のほとりの、の意である。
三句「真葛原」は、葛の生い茂る原をいう。「真」は美称である。
四句「いつかも繰りて」は、いつになったら手繰り寄せて、の意である。
結句「我が衣に着む」は、私の衣として着よう、の意。葛の繊維で織った葛布の衣をいう。
をみなへし:秋の七草の一つ。黄色い小花を咲かせる
くずはら:葛の生い茂る野原
くる:手元へ引き寄せる
- 出典
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万葉集
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常ならぬ人国山の秋津野の かきつはたをし夢に見しかも
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君に似る草と見しより我が標めし 野山の浅茅人な刈りそね