かくしてやなほや老いなむみ雪降る
大荒木野の小竹にあらなくに
- 歌の意味
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こうしてやはり老いてしまうのだろうか。雪の降る大荒木野の篠竹ではないのに。
- 鑑賞
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巻第七 譬喩歌 1349
詞書は前の歌に続き「草に寄す」
雪の降る大荒木野の篠竹でもないのに、このまま老いてしまうのだろうかと嘆く一首である。雪をかぶって白くなる篠竹に自分を譬え、誰にも顧みられないまま年を重ねていくことへの嘆きを表している。
草に寄せる歌の一首である。次歌の第千三百五十首も「小竹」を詠んでおり、二首が小竹に寄せる歌として並んでいる。大荒木野の所在には諸説がある。作者は未詳である。
初句「かくしてや」は、こうしていて、の意。「や」は疑問である。
二句「なほや老いなむ」は、やはり老いてしまうのだろうか、の意。係助詞「や」を受けて連体形「む」で結ぶ係り結びで、二句切れとなる。
三句「み雪降る」は、雪の降る、の意。「み」は美称である。
四句「大荒木野の」は、地名で、所在には諸説がある。
結句「小竹にあらなくに」は、篠竹ではないのに、の意。「なくに」は打消に逆接の意を添える。次歌の二句「八橋の小竹を」と同じ「小竹」を詠む。
しの:細く群がって生える竹、篠竹
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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三島江の玉江の薦を標めしより 己がとぞ思ふいまだ刈らねど
- 次の歌
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近江のや八橋の小竹を矢はがずて まことありえむや恋しきものを