息の緒に思へる我れを山ぢさの
花にか君がうつろひぬらむ
- 歌の意味
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命をかけて思っている私なのに、山ぢさの花のように、あなたは心変わりしてしまったのだろうか。
- 鑑賞
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巻第七 譬喩歌 1360
詞書「花に寄す」
命がけで思っている自分なのに、相手は山ぢさの花のように心変わりしてしまったのだろうかと詠む一首である。色の移ろいやすい山ぢさの花に、相手の心変わりを譬えて嘆いている。
詞書「花に寄す」のもとの最初の歌である。結句「うつろひぬらむ」は、本巻の第千三百五十一首の結句「うつろひぬとも」と通じる語である。作者は未詳である。
初句「息の緒に」は、命の綱として、命をかけて、の意である。
二句「思へる我れを」は、思っている私なのに、の意。「を」は逆接の意を含む。
三句「山ぢさの」は、山ぢさの花のように、の意。山ぢさはエゴノキなどとされる。
四句「花にか君が」は、花のように、あなたが、の意。係助詞「か」は結句の連体形「らむ」と呼応する。
結句「うつろひぬらむ」は、心変わりしてしまったのだろうか、の意。花の色があせることと心変わりとを重ねている。
いきのを:命、息の続く限り
やまぢさ:エゴノキなどとされる木
うつろふ:色があせる、心変わりする
- 出典
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万葉集
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向つ峰の若桂の木下枝取り 花待つい間に嘆きつるかも
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住吉の浅沢小野のかきつはた 衣に摺り付け着む日知らずも