絶えず行く明日香の川の淀めらば
故しもあるごと人の見まくに
- 歌の意味
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絶えず流れてゆく明日香川が淀んだならば、何かわけでもあるかのように人が見るだろうに。
- 鑑賞
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巻第七 譬喩歌 1379
詞書「河に寄す」
絶えず流れる明日香川がもし淀んだら、何かわけがあるかのように人が見るだろう、と詠む一首である。明日香川の流れを自分の恋人のもとへの通いに譬え、通いが途絶えれば何かあったかと人に怪しまれるので、絶えず通おうという心を表したものとされる。
詞書「河に寄す」のもとの最初の歌で、次歌とともに明日香川を詠んでいる。これまでの歌と同じく、人の目を気にかける心が根にある。作者は未詳である。
初句「絶えず行く」は、絶えず流れてゆく、の意である。
二句「明日香の川の」は、明日香川の、の意。次歌の初句「明日香川」と対応する。
三句「淀めらば」は、淀んでいたならば、の意で、通いが途絶えることを譬えている。
四句「故しもあるごと」は、何かわけでもあるかのように、の意である。
結句「人の見まくに」は、人が見るだろうに、の意。「見まく」は「見む」のク語法である。
よどむ:水が流れずにとどまる
ゆゑ:わけ、理由
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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木綿懸けて斎ふこの社越えぬべく 思ほゆるかも恋の繁きに
- 次の歌
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明日香川瀬々に玉藻は生ひたれど しがらみあれば靡きあはなくに