広瀬川袖漬くばかり浅きをや
心深めて我が思へるらむ
- 歌の意味
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広瀬川は袖が浸るほどの浅さなのに、どうして心を深くして私は思っているのだろう。
- 鑑賞
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巻第七 譬喩歌 1381
詞書は前の歌に続き「河に寄す」
袖が浸るほどの浅い広瀬川なのに、どうして自分は心を深くして思っているのだろう、と詠む一首である。浅い川を相手の浅い心に譬え、相手の思いは浅いのに自分ばかりが深く思い込んでいることを嘆いたものとされる。
河に寄す歌の一首で、「浅き」と「深め」とを対比させた趣向の歌である。広瀬川は大和の広瀬のあたりを流れる川とされる。作者は未詳である。
初句「広瀬川」は、大和の広瀬のあたりを流れる川である。
二句「袖漬くばかり」は、袖が浸るほど、の意で、川の浅さを示している。
三句「浅きをや」は、浅いのに、の意。係助詞「や」は結句の連体形「らむ」と呼応する。
四句「心深めて」は、心を深くして、の意で、三句の「浅き」と対比されている。
結句「我が思へるらむ」は、私は思っているのだろう、の意で、係り結びにより自らの心をいぶかっている。
つく:水に浸る
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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明日香川瀬々に玉藻は生ひたれど しがらみあれば靡きあはなくに
- 次の歌
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泊瀬川流るる水沫の絶えばこそ 我が思ふ心遂げじと思はめ