豊国の企救の浜辺の真砂土
真直にしあらば何か嘆かむ
- 歌の意味
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豊国の企救の浜辺の細かな砂土のように、あなたの心がまっすぐであるならば、どうして嘆こうか。
- 鑑賞
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巻第七 譬喩歌 1393
詞書は前の歌に続き「浦の沙に寄す」
企救の浜辺の真砂土のように、あなたの心がまっすぐであるならば、どうして嘆くことがあろうか、と詠む一首である。相手の心がまっすぐで偽りのないものであってほしいと願い、そうでない不安から嘆いている心を表している。
前歌と三句「真砂土」を共有する一組の歌で、浦の沙に寄す歌の二首目である。前歌が紀伊の名高の浦を詠むのに対し、この歌は豊前の企救の浜を詠んでいる。作者は未詳である。
初句「豊国の」は、豊前、豊後の地の古名、豊国の、の意である。
二句「企救の浜辺の」は、豊前の企救の浜辺の、の意で、字余りの句である。
三句「真砂土」は、細かな砂の土、の意。前歌の三句と同じ語で、初句からここまでが同音の「真直」を導く序詞となっている。
四句「真直にしあらば」は、まっすぐであるならば、の意で、相手の心の誠実さをいう。
結句「何か嘆かむ」は、どうして嘆こうか、嘆きはしない、の意で、反語である。
まなほ:まっすぐで偽りのないこと
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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紫の名高の浦の真砂土 袖のみ触れて寝ずかなりなむ
- 次の歌
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潮満てば入りぬる磯の草なれや 見らく少く恋ふらくの多き