- 歌の意味
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ほととぎすの声を聞いていたこの野に秋風が吹いて、萩が咲いたからだろうか、その声がまれになったことだ。
- 鑑賞
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巻第八 夏雑歌 1468
詞書「小治田広瀬王の霍公鳥の歌一首」
ほととぎすの声を聞いていた野に秋風が吹き、萩が咲いたからだろうか、ほととぎすの声がまれになったと詠む歌である。夏の鳥の声が遠のくことで、季節が秋へと移りつつあることを感じ取っている。
作者の小治田広瀬王は奈良時代の皇族で、系譜は明らかでない。
初句「霍公鳥」は、夏の鳥であるほととぎすを示す。
二句「声聞く小野の」の「小野」の「小」は接頭語で、ほととぎすの声を聞いていた野を示す。
三句「秋風に」は、秋の訪れを告げる風である。夏雑歌の中に秋の風を詠み込み、季節の変わり目をとらえている。
四句「萩咲きぬれや」は、完了の「ぬ」の已然形に「や」が付いた形で、萩が咲いたからだろうかと推し量る。萩は秋を代表する花で、本巻の秋雑歌に数多く詠まれている。
結句「声の乏しき」は、四句の「や」を受けて連体形で結び、ほととぎすの声がまれになったことを惜しんでいる。
をの:野、「を」は接頭語
- 作者
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小治田広瀬王
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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霍公鳥なかる国にも行きてしか その鳴く声を聞けば苦しも
- 次の歌
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あしひきの山霍公鳥汝が鳴けば 家なる妹し常に偲はゆ