- 歌の意味
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夏山の梢の茂みで、ほととぎすが鳴き声を響かせているのが聞こえる。その声の、なんとはるかなことか。
- 鑑賞
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巻第八 夏雑歌 1494
詞書「大伴家持の霍公鳥の歌二首」
夏山の梢の茂みから、ほととぎすの鳴く声が遠く響いてくるのを聞き、そのはるかさに心を寄せる歌である。姿の見えない鳥の声だけで、夏山の奥深さと広がりを感じさせている。
作者の大伴家持は、大伴旅人の子で、奈良時代の官人である。中納言に至り、万葉集の編纂に深く関わったとされ、集中最も多くの歌を残す。
初句「夏山の」は、青々と茂る夏の山を示す。
二句「木末の茂に」は、梢の茂みにの意である。
三句「霍公鳥」は、茂みの奥で鳴く鳥を示す。
四句「鳴き響むなる」の「なる」は、音によって推定する助動詞で、鳴き響かせているのが聞こえるの意である。
結句「声の遥けさ」は体言止めで、声の遠さへの感動を表す。本巻の第千五百五十首の湯原王の歌も「鳴くなる鹿の声の遥けさ」と同じ結句で結んでおり、夏のほととぎすと秋の鹿とが、遠く響く声として対応している。
しげ:草木の茂み
こぬれ:木の枝先、梢
- 作者
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大伴家持
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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我が宿の花橘を霍公鳥 来鳴き響めて本に散らしつ
- 次の歌
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あしひきの木の間立ち潜く霍公鳥 かく聞きそめて後恋ひむかも