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をみなへし秋萩交る蘆城の野
今日を始めて万世に見む

歌の意味
おみなえしと秋萩が入り交じって咲く蘆城の野を、今日を始めとして、いつまでも見続けよう。
鑑賞
巻第八 秋雑歌 1530

詞書「大宰の諸卿大夫并せて官人等の筑前国の蘆城の駅家に宴する歌二首」
 おみなえしと秋萩が入り交じって咲く蘆城の野の美しさをたたえ、今日を始めとしていつまでも見続けようと詠む歌である。大宰府の官人たちが蘆城の駅家で催した宴での歌で、土地の美しさをたたえることで、宴の喜びと人々の繁栄を祝っている。
 左注に「右二首は、作者未詳」とあり、作者は伝わらない。

 初句「をみなへし」は、秋の七草の一つで、黄色の小さな花をつける草である。
 二句「秋萩交る」は、秋萩が入り交じって咲くの意で、黄色のおみなえしと紅紫の萩が彩りを添え合うさまを描く。
 三句「蘆城の野」は字余りで、筑前国の蘆城の野である。駅家があり、大宰府の官人たちの遊宴の地となった。
 四句「今日を始めて」は、今日を始めとしての意である。
 結句「万世に見む」は、いつまでも見ようと意志の「む」で結ぶ。次歌も「万代までに忘らえめやも」と結び、二首がともに永遠を言うことで土地をたたえている。

をみなへし:秋の七草の一つ、黄色の小さな花をつける
うまや:官道に置かれた宿駅、駅家
出典
万葉集
前の歌
天の川浮津の波音騒くなり 我が待つ君し舟出すらしも
次の歌
玉櫛笥蘆城の川を今日見ては 万代までに忘らえめやも