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秋の露は移しにありけり水鳥の
青葉の山の色づく見れば

歌の意味
秋の露は、色を染め移す染料であったのだなあ。青葉の山が色づいていくのを見ると。
鑑賞
巻第八 秋雑歌 1543

詞書「三原王の歌一首」
 青葉の茂っていた山が色づいていくのを見て、秋の露は木の葉を染める染料だったのだと気づいた歌である。露が葉を色づかせるという、当時の人々の考え方をもとに、発見の驚きが表されている。
 作者の三原王は、舎人親王の子で、奈良時代の皇族である。

 初句「秋の露は」は字余りで、秋の草木に置く露を示す。
 二句「移しにありけり」の「移し」は、色を染め移すもの、染料のことで、詠嘆の「けり」で気づきの驚きを表し、ここで句切れとなる。
 三句「水鳥の」は、鴨の羽の青い色から、「青」にかかる枕詞である。本巻の第千四百五十一首も「水鳥の鴨の羽色」と、同じく鳥の羽の青さを山の色に重ねている。
 四句「青葉の山の」は、青葉の茂る山である。
 結句「色づく見れば」は、色づいていくのを見るとの意で、二句の気づきの根拠を倒置によって示している。

うつし:色を染め移すもの、染料
作者
三原王
出典
万葉集
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