露霜にあへる黄葉を手折り来て
妹とかざしつ後は散るとも
- 歌の意味
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冷たい露にあった黄葉を手折って来て、あなたといっしょに髪に挿した。このあとは散ってもかまわない。
- 鑑賞
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巻第八 秋雑歌 1589
詞書は前の歌に続き「橘朝臣奈良麻呂の集宴を結ぶ歌十一首」
冷たい露にあって色づいた黄葉を手折って来て、親しい人といっしょに髪に挿したので、このあとは散ってもかまわないと詠む歌である。宴の席で親しい人と黄葉を楽しんだ満足感が表されている。左注に「右一首は、秦許遍麻呂」とある。
作者の秦許遍麻呂は、秦氏の官人で、伝は未詳である。
なお本文の四句は「妹とかざしつ」とあり、読み仮名の行の「いもはかざしつ」と一致しない。ここでは本文の表記に従う。
初句「露霜に」は、霜のように冷たい露にの意である。
二句「あへる黄葉を」は、露にあって色づいた黄葉をの意である。露が木の葉を色づかせるという考えによる。
三句「手折り来て」は、手折って来ての意である。前の歌々と同じく、手折った黄葉を宴に持ち寄るさまが詠まれている。
四句「妹とかざしつ」は、あなたといっしょに髪に挿したの意で、ここで句切れとなる。
結句「後は散るとも」は、このあとは散ってもかまわないの意で、前歌の「散らば散るとも」と同じ思いを詠んでいる。
つゆしも:霜のように冷たい露
- 作者
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秦許遍麻呂
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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奈良山をにほはす黄葉手折り来て 今夜かざしつ散らば散るとも
- 次の歌
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十月時雨にあへる黄葉の 吹かば散りなむ風のまにまに