玉に貫き消たず賜らむ秋萩の
末わくらばに置ける白露
- 歌の意味
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玉として糸に貫き、消さないままいただきたいものだ。秋萩の枝先にたまたま置いている白露を。
- 鑑賞
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巻第八 秋相聞 1618
詞書「湯原王の娘子に贈る歌一首」
秋萩の枝先にたまたま置いている白露を、消さないまま玉として糸に貫き、いただきたいと詠む歌である。たまたま出会った娘子を萩の上の白露にたとえ、その人を大切に自分のものとしたいという思いを込めている。
作者の湯原王は、志貴皇子の子で、奈良時代の皇族である。清らかな歌風で知られる。
初句「玉に貫き」は、玉として糸に貫きの意である。
二句「消たず賜らむ」は、消さないままいただこうの意で、ここで句切れとなる。本巻の第千五百七十二首の大伴家持の歌も「消たずて玉に貫くものにもが」と、白露を消さずに玉に貫くことを願っている。
三句「秋萩の」は、白露の置く秋萩を示す。
四句「末わくらばに」の「末」は枝先で、「わくらばに」はたまたま、まれにの意である。たまたま出会った娘子をたとえている。
結句「置ける白露」は体言止めで、倒置によって、いただきたいものを最後に示している。
うれ:草木の枝先
たばる:いただく
- 作者
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湯原王
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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秋萩に置きたる露の風吹きて 落つる涙は留めかねつも
- 次の歌
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玉桙の道は遠けどはしきやし 妹を相見に出でてぞ我が来し