我が岡に盛りに咲ける梅の花
残れる雪をまがへつるかも
- 歌の意味
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我が家の岡に盛りに咲いている梅の花は、残っている雪と見分けがつかないことだ。
- 鑑賞
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巻第八 冬雑歌 1640
詞書「大宰帥大伴卿の梅の歌一首」
岡に盛りと咲く白梅の花が、消え残った雪と見分けがつかないと詠む歌である。白梅と残雪が入り混じる冬から春への境目の景を、花と雪の見立てによって美しく描いている。
作者の大伴旅人は、大伴安麻呂の子で、家持の父にあたる。大宰帥として筑紫に赴任し、のちに大納言に至った。
初句「我が岡に」は、自分の家のある岡にの意である。
二句「盛りに咲ける」は、盛りに咲いているの意である。
三句「梅の花」は、白く咲く梅の花で、ここで意味が切れる。
四句「残れる雪を」は、消え残っている雪をの意である。
結句「まがへつるかも」は、完了の「つ」と詠嘆の「かも」で、雪と見分けがつかないことへの感動を表す。本巻の第千四百二十六首の山部赤人の歌も、雪にまぎれて梅が「それとも見えず」と詠んでおり、梅と雪の見立てが春と冬とで呼応している。
まがふ:入り混じって見分けがつかなくなる、見まちがえる
- 作者
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大伴旅人
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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沫雪のほどろほどろに降りしけば 奈良の都し思ほゆるかも
- 次の歌
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沫雪に降らえて咲ける梅の花 君がり遣らばよそへてむかも