後れ居て我が恋ひ居れば白雲の
たなびく山を今日か越ゆらむ
- 歌の意味
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後に残って私が恋しく思っていると、あの人は白雲のたなびく山を、今日は越えているのだろうか。
- 鑑賞
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巻第九 雑歌 1681
詞書は前の歌に続き「後の人の歌二首」
旅立った人の後に残って恋しく思っていると、今ごろあの人は白雲のたなびく遠い山を越えているのだろうかと思いやる歌である。
「後の人の歌二首」の二首目であり、前歌と同じく、旅の人が山を越える「今日」に思いを寄せている。
初句「後れ居て」は、後に残っていて、の意である。本巻の相聞の第千七百七十一首第千七百七十二首も同じ「後れ居て」で始まり、残される者の嘆きを詠んでいる。
二句「我が恋ひ居れば」は、私が恋しく思っていると、の意である。
三句「白雲の」は、遠く隔たった山にかかる雲を示す。
四句「たなびく山を」は、白雲が横に長くかかる山をいい、旅人との隔たりの遠さを表す。
結句「今日か越ゆらむ」は、今日は越えているのだろうか、の意で、係助詞「か」と現在推量の「らむ」が係り結びをなす。前歌第千六百八十首の四句「越ゆらむ今日ぞ」と語順を入れ替えた表現で、二首が「今日」と「越ゆらむ」で結ばれている。
おくる:後に残される、取り残される
たなびく:雲や霞が横に長く引く
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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あさもよし紀へ行く君が真土山 越ゆらむ今日ぞ雨な降りそね
- 次の歌
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とこしへに夏冬行けや裘 扇放たぬ山に住む人