かわづ鳴く六田の川の川柳の
ねもころ見れど飽かぬ川かも
- 歌の意味
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かじか蛙の鳴く六田の川の川柳の根のように、心をこめてじっくりと見ても、見飽きることのない川であるよ。
- 鑑賞
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巻第九 雑歌 1723
詞書「絹の歌一首」
かじか蛙の鳴く吉野の六田の川を、いくら心をこめて見ても見飽きないとたたえる歌である。三句までが「ねもころ」を導く序で、川柳の根の縁から、念入りに見る意へと続けている。
六田は奈良県吉野郡大淀町の吉野川沿いの地で、古くから渡し場があった。左注によれば、本歌は柿本人麻呂歌集に出る歌である。
作者の絹は伝未詳で、女性の名とする説がある。
初句「かわづ鳴く」は、清流に鳴くかじか蛙の声で、六田の川の景を示す。
二句「六田の川の」は、吉野川の六田のあたりをいう。
三句「川柳の」は、柳の根の縁で「ねもころ」を導き、初句からここまでが序詞となっている。
四句「ねもころ見れど」は、心をこめてじっくりと見ても、の意である。
結句「飽かぬ川かも」は、見飽きない川であるよ、の意である。本巻の第千七百十一首第千七百二十一首に見える「見れど飽か」の讃美を「川」に結び、吉野川そのものをたたえている。
かはづ:清流にすむかじか蛙
かはやぎ:川辺に生える柳
- 作者
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絹
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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吉野川川波高み滝の浦を 見ずかなりなむ恋しけまくに
- 次の歌
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見まく欲り来しくもしるく吉野川 音のさやけさ見るにともしく