難波潟潮干に出でて玉藻刈る
海人娘子ども汝が名告らさね
- 歌の意味
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難波潟の潮の引いた浜に出て玉藻を刈っている海人の娘たちよ、あなたの名前を教えておくれ。
- 鑑賞
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巻第九 雑歌 1726
詞書「丹比真人の歌一首」
難波潟の干潟で藻を刈る海人の娘たちに、名を名乗っておくれと呼びかける歌である。名を問うことは古代においては求婚を意味し、旅の都人が土地の娘に戯れて言い寄る趣がある。
次歌第千七百二十七首は娘の答えの歌で、二首で問答をなしている。巻第一の巻頭で雄略天皇が菜を摘む娘に名を問う歌とも通う趣がある。
作者の丹比真人は丹比氏の人物であるが、名は伝わらない。
初句「難波潟」は、難波の干潟をいう。
二句「潮干に出でて」は、潮の引いた浜に出て、の意である。
三句「玉藻刈る」は、美しい藻を刈る、の意で、「玉」は美称である。
四句「海人娘子ども」は、海人の娘たちよ、の意で、「ども」は複数を表す。
結句「汝が名告らさね」は、あなたの名を名乗っておくれ、の意で、「さ」は尊敬、「ね」は相手に望む終助詞である。次歌第千七百二十七首の結句「我が名は告らじ」と、同じ「名」と「告る」の語で呼応している。
あまをとめ:海辺で漁などをする若い娘
のる:名を告げる、口に出して言う
- 作者
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丹比真人
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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いにしへの賢しき人の遊びけむ 吉野の川原見れど飽かぬかも
- 次の歌
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あさりする人とを見ませ草枕 旅行く人に我が名は告らじ