- 歌の意味
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梅の枝で鳴きながら枝から枝へ移っていく鴬の羽を、真っ白にするほど泡雪が降っている。
- 鑑賞
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巻第十 春雑歌 1840
詞書は前の歌に続き「雪を詠む」
梅の枝を鳴きながら渡る鴬の羽に、泡雪が白く降りかかる様子を詠んだ歌である。梅、鴬、雪という春の景物を一首に集め、鴬の羽の色と雪の白さとの対照を鮮やかに描いている。本巻の第千八百二十首の梅と鴬の取り合わせに、雪の一連の主題である春の雪を加えた一首である。
初句「梅が枝に」は梅の枝にの意である。梅と鴬の取り合わせを導いている。
二句「鳴きて移ろふ」は鳴きながら枝から枝へと移っていくの意である。「移ろふ」は移り動く意で、鴬の動きを描く。
三句「鴬の」は次の「羽」にかかる。一連を通じて春の鳥として詠まれてきた鴬が、ここでは雪と出会う。
四句「羽白妙に」の「白妙」は白い布、転じて白い色を表す。鴬の羽が雪で真っ白になる様子を示す。
結句「沫雪ぞ降る」の「ぞ」は強意の係助詞で、「降る」の連体形と係り結びをなす。泡のように柔らかく消えやすい春の雪を強調して結んでいる。
うつろふ:移り動く。場所を変える
しろたへ:白い布。転じて、白い色
あわゆき:泡のように柔らかく消えやすい雪
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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君がため山田の沢にゑぐ摘むと 雪消の水に裳の裾濡れぬ
- 次の歌
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山高み降り来る雪を梅の花 散りかも来ると思ひつるかも