木高くはかつて木植ゑじ霍公鳥
来鳴き響めて恋まさらしむ
- 歌の意味
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木が高くなるようには決して木を植えまい。ほととぎすが来て鳴き響かせて、恋心をつのらせるから。
- 鑑賞
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巻第十 夏雑歌 1946
詞書は前の歌に続き「鳥を詠む」
高い木を植えればほととぎすが来て鳴き、恋しさがつのるから、決して木を高くは植えまいと詠んだ歌である。ほととぎすの声が恋の思いをかき立てるものとされていたことがわかる。春雑歌の第千八百五十首が鴬の来て鳴くように柳に森になれと願ったのと反対に、この歌は鳥が来ないように木を植えまいと言っており、鳥を呼ぶ心と拒む心とが対照をなしている。
初句「木高くは」は木が高くなるようにはの意である。
二句「かつて木植ゑじ」の「かつて」は下に打ち消しを伴って決しての意、「じ」は打ち消し意志である。ここで二句切れとなる。
三句「霍公鳥」は恋心をかき立てる鳥として示される。
四句「来鳴き響めて」は来て鳴き響かせての意である。
結句「恋まさらしむ」の「しむ」は使役である。ほととぎすが恋をつのらせることを示し、木を植えない理由を述べて結ぶ。
とよむ:音を響かせる
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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朝霧の八重山越えて霍公鳥 卯の花辺から鳴きて越え来ぬ
- 次の歌
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逢ひかたき君に逢へる夜霍公鳥 他時ゆは今こそ鳴かめ