- 歌の意味
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橘の林を植えよう。ほととぎすがいつまでも冬になるまで住み続けるように。
- 鑑賞
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巻第十 夏雑歌 1958
詞書は前の歌に続き「鳥を詠む」
ほととぎすが冬まで住み続けてくれるよう、橘の林を植えようと詠んだ歌である。夏の間だけ訪れる鳥をいつまでも引き留めたいという願いに、ほととぎすへの愛着がよく表れている。本巻の第千九百四十六首が恋をつのらせるから高い木は植えまいと詠んだのに対し、この歌は鳥が住むように林を植えようと言っており、木を植えることをめぐって正反対の心が詠まれている。
初句「橘の」はほととぎすと取り合わせられる夏の木である。
二句「林を植ゑむ」の「む」は意志である。ここで二句切れとなる。
三句「霍公鳥」は住まわせたい鳥として示される。
四句「常に冬まで」はいつまでも冬に至るまでの意である。夏の鳥を季節を越えて留めたい願いを示す。
結句「棲みわたるがね」の「がね」は目的を表す終助詞で、住み続けるようにの意となる。
すみわたる:住み続ける
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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卯の花の散らまく惜しみ霍公鳥 野に出で山に入り来鳴き響もす
- 次の歌
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雨晴れの雲にたぐひて霍公鳥 春日をさしてこゆ鳴き渡る