卯の花の咲き散る岡ゆ霍公鳥
鳴きてさ渡る君は聞きつや
- 歌の意味
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卯の花が咲いては散る岡を通って、ほととぎすが鳴きながら渡っていく。あなたは聞きましたか。
- 鑑賞
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巻第十 夏雑歌 1976
詞書「問答」
卯の花の咲き散る岡を鳴き渡るほととぎすの声を、相手も聞いたかと問いかける歌で、題詞は「問答」である。次歌の第千九百七十七首と問答をなし、同じほととぎすの声をめぐって言葉を交わしている。本巻の第千九百四十九首の、恋人もほととぎすの声を聞いたかと思いやる歌と通じる趣である。
初句「卯の花の」は初夏の白い花である。
二句「咲き散る岡ゆ」の「ゆ」は経由を表す格助詞で、岡を通っての意となる。
三句「霍公鳥」は主語である。
四句「鳴きてさ渡る」の「さ」は接頭語で、本巻の第千九百六十首と同じ句である。ここで四句切れとなる。
結句「君は聞きつや」の「つ」は完了、「や」は疑問である。相手に問いかけて結び、次歌の答えを導いている。
うのはな:ウツギの花。初夏に白い花を咲かせる
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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時ならず玉をぞ貫ける卯の花の 五月を待たば久しくあるべみ
- 次の歌
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聞きつやと君が問はせる霍公鳥 しののに濡れてこゆ鳴き渡る