- 歌の意味
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宵の明星も行き来する天の道を、いつまで仰いで待つのだろうか、月の若者よ。
- 鑑賞
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巻第十 秋雑歌 2010
詞書は前の歌に続き「七夕」
宵の明星も行き来する天の道を、月の若者はいつまで仰いで待つのだろうと詠んだ歌である。「月人壮士」は月を擬人化した語で、七夕の二星に加えて月や宵の明星が登場し、天上の世界が人間の恋の世界のように生き生きと描かれている。月もまた七夕の夜の逢瀬を待つかのように詠まれている。
作者の柿本人麻呂は飛鳥時代、持統朝から文武朝にかけて活躍した宮廷歌人である。この歌は左注によって「柿本人麻呂歌集」に出ると記される歌で、人麻呂自身の作か、人麻呂が書き留めた他人の歌かは定かでない。
初句「夕星も」の「夕星」は宵の明星、金星である。
二句「通ふ天道を」は行き来する天の道をの意である。
三句「いつまでか」の「か」は疑問の係助詞で、四句の「む」と係り結びをなす。
四句「仰ぎて待たむ」は仰いで待つのだろうかの意である。ここで四句切れとなる。
結句「月人壮士」は月を若い男性に見立てた語で、呼びかけの形で結ぶ。
ゆふつづ:宵の明星。金星
あまぢ:天の道
つきひとをとこ:月を若い男性に見立てた語
- 作者
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柿本人麻呂
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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汝が恋ふる妹の命は飽き足らに 袖振る見えつ雲隠るまで
- 次の歌
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天の川い向ひ立ちて恋しらに 言だに告げむ妻と言ふまでは